2020年4月23日より世界的なSFアクションの金字塔『攻殻機動隊』シリーズ最新作『攻殻機動隊SAC_2045』がNetflixにて全世界独占配信がスタートしています。
そのオープニングテーマ「Fly with me」をmillennium paradeが手掛けています。
「Fly with me」のカップリング曲には2度のグラミー賞にノミネートされた世界的人気DJ、プロデューサーであるスティーヴ・アオキを起用した「Fly with me -Steve Aoki Neon Future Remix」が収録されています。
Fly with meとは
King Gnuのリーダーとしても知られる稀代の音楽家、常田大希によるプロジェクト、millennium parade(ミレニアムパレード)が手掛ける楽曲として話題となっていました。

リミックスを担当するスティーヴ・アオキは10代で『攻殻機動隊』と出会い彼がリリースしている「Neon Future」は『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』から影響を受けていると公言していて、2017年に全米公開されたハリウッド実写映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』でも1995年公開当時の劇場版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のテーマ曲のリミックスを手掛けるなど縁が深い作品でもあります。
ミレニアムパレードとは
ミレニアムパレードは、常田大希さんが立ち上げたグループというよりプロジェクトです。
millennium paradeはバンドとしてかなり特徴的な制度が採用されています。
まずはメンバーが固定されておらず、曲によって参加するアーティストが変わるのです。
millennium paradeはソロでも活動することもあるようなクリエイティブで特異分野を持ったメンバーが集まったグループで、作り上げたい音楽に応じてメンバーを変え、最適なチームで楽曲制作を行います。
ボーカルですら固定されていません。
デザインを担当しているメンバーがライブでパフォーマンスをしたこともあるほど、自由自在にメンバーが変わります。
映像・デザインまで全て手掛ける
正確にはmillennium paradeではありませんが、常田大希さんが主宰するクリエイティブ集団「PERIMETRON」が映像やデザインを手掛けています。
一応は別組織となっていますが、共通して在籍しているメンバーも多くそこまで明確に区別されていない印象を受けます。
作りたい音楽・映像へのイメージが共有されているため、メッセージ性が高く完成度の高いMVを作り出すことが可能です。
曲と映像が一つのストーリーを作り上げているMVは必見です!
名前の由来
スタイリッシュな印象を受けるmillennium paradeという名前ですが、どのような意図が込められているのでしょうか?
直訳すると、「千年期の行進」のような意味になります。
意味が取れそうで取れないこの言葉を理解するためにはmillennium paradeが掲げるテーマを理解する必要があります。
millennium paradeは「百鬼夜行」というテーマを掲げて活動しています。
基本的なメンバー
曲によってボーカルやプレイヤーは変わりますが、基本的なメンバーを紹介していきたいと思います。
常田大希
millennium paradeのプロデューサーを務めていて、作詞作曲も担当します。
King Gnuでの活動の方が有名ですが、millennium paradeでは真に作りたい音楽を自由に作っている印象です。
常田さんは複数の楽器を演奏することができ、中でもチェロは日本3位、ベースは日本2位になるほどの腕前を誇っています。
クラシックにも精通しており、圧倒的な音楽的素養を持ちつつ、前衛的な表現にもチャレンジしています。
佐々木集
PERIMETRONのクリエイティブプロデューサーを務めていて、常田さんの相棒的存在の佐々木さん。
15歳で高校を辞め、ベース片手にロンドンに渡りライブ活動に明け暮れていました。
その後、YouTubeでKing Gnuの前身のバンドであるSrv.Vinciの曲を聞き、アプローチをかける運命的な出会いを果たしました。現在はクリエイターとしての仕事がメインですが、ライブではラップなども行っておりミュージシャンとしてもmillennium paradeに貢献しています。
ermhoi
日本人の父とアイルランド人の母を持つermhoi(エルムホイ)さんはボーカリストで、主に英語の歌詞を歌い上げます。
透き通った高音はたまらないです。
森洸大
森洸大はデザイナーとしてチームに貢献していて、ロゴデザインやアルバムワークを作り上げます。
神戸雄平
デジタルアーティストとして活躍し、アニメーションなどを手掛ける神戸雄平さん。
ポップでありつつ、どこか不気味さも感じる神戸さんの作品は中毒性があります。
MELRAW/安藤康平
サックス、ギター、ボコーダーを担当するMELRAWさん。
大学生の時に「山野 ビッグ・バンド・ジャズ・コンテスト』で最優秀ソリスト賞を受賞するなど、超一流の腕前を持っています。サックスだけではなく、ギターも弾くなどマルチプレイヤーです。
江崎文武
江崎文武さんはオルガンやピアノを担当しています。
またwonkというバンドも掛け持ちしており、そこでもキーボードを担当しています。
東京芸術大学を卒業しており、そこで常田さんと出会ったそうです。
新井和樹
King Gnuのベーシストを務めている新井さんもmillennium paradeに参加しています。
石若駿
ドラム、シンセベースを担当している石若駿さん。
石若さんも東京芸術大学出身で、そこで常田さんと出会う。
勢喜遊
King Gnuでドラムを務める関裕さんもmillennium paradeに参加しています。
派手なフォームで豪快にドラミングしつつも、リズムはキープし続けている一流のドラムテクニックが魅力的です!
King Gnuとは何が違う?
millennium paradeには井口理さん以外のKing Gnuのメンバーが参加しています。
2つのグループがどう違うのかはっきりと理解できていない方も多いのではないでしょうか?
結論から述べると、2つのグループの違いは「作りたい音楽」です。
King Gnuは日本の音楽業界に多様性をもたらすために「Jポップ」に挑戦しています。
サビが明確にあったり、歌詞に英語があまり登場しないのはそのためです。
一方millennium paradeは現代アートのような「ポップアート」に挑戦しようとしています。
最先端の音楽を作り上げるためにサビのはっきりしていない曲や英語の曲などもリリースします。
このように音楽性の違いについて理解すれば2つのグループの住み分けが理解しやすくなると思います!
King Gnuの4人のメンバーが楽曲に参加
「ヤクザと家族 The Family」の主題歌として作られた『FAMILIA』では、井口理さんも楽曲に参加しています。
常田大希さんは前々より井口さんは「誰にも嫌われない声の持ち主」であり、「日本語の歌詞を歌わせるなら理しかいない」と明言しているのです。
さいごに
目が離せないミレニアムパレード。
一緒に組むメンバーによって雰囲気ががらりと変わるので彼らのこれから作りだす音楽がワクワクドキドキさせること間違いないと思います。
これから、どんどんテレビにも出てほしいものです。